国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の委託研究の公募において、「継続的進化を可能とする B5G*1 IoT SoC *2及びIoTソリューション構築プラットホームの研究開発」が採択されたことを受け*3、シャープセミコンダクターイノベーション株式会社(以下、SSIC)は、シャープ株式会社を代表とし、複数企業および大学と共同して、B5G時代に向けた将来の仕様変更にも対応可能で、多岐にわたって活用できるIoTSoCの設計技術を確立し、国内に次世代のキーデバイスとなる半導体設計技術を取り戻すための取組を推進しています。上記が実現し、SDR *4プラットフォームが完成すると、大きく2点特長が生まれます。1つ目はIoTソリューションの早期実装を可能とすることです。従来のスマホ向けeMBBユースケースとは異なり、あらゆる機器のIoTユースケースに適したソリューション構築をすることができます。2つ目はユースケースに合わせてスペックの変更を可能にすることです。スマートファクトリー向けでは、Sub6GHzを、映像伝送向けでは、mmWaveを拡張したい等、用途ごとにおいてスケーラブルに機能を最適化することができます。


当プロジェクトにおいて、SSICはマイクロコントローラベース*5SoC、プラットフォーム用SoCハードウェアセキュリティ高度化とカスタムセキュリティ実装、ソフトウェア無線による継続進化可能なアーキテクチャ-の研究開発に取り組んでおります。


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*1 Beyond 5Gの略

*2 System on Chipの略。システムの動作に必要な機能を1つの半導体に実装したもの

*3 本研究成果は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の委託研究(JPJ012368C00801)により得られたものです

*4 Software Defined Radioの略。無線システムの多くの信号処理をプログラマブルにし、単一のハードウェアでソフトウェアを変更することで、複数のシステム機能に対応できるマルチモードの無線システムのこと

*5 一部の複雑な業務を中央のコントローラーに任せ、複数のアクセスポイントを集中管理するアーキテクチャのこと

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